危険な隣人は微笑みを浮かべながら近づいてくる。(3)
〜Googleは便利と手放しで喜べるか


Googleは便利と手放しで喜べるか

 クラウドコンピューティングに関して言えば、「Google Drive」の利用は恐ろしい、というのが言い過ぎなら、このような危険性を十分意識して使うべきだろう。
 因みにDropboxを利用する際、知的所有権はどのように書かれているのか。
「お客様は本サービスを利用することにより、Dropbox に提出した情報、ファイル、およびフォルダ (総称して「お客様の素材」) を当社に提供することになります。お客様は、お客様の素材に対する完全な所有権を保持します。当社はお客様の素材に対する所有権を一切主張しません。本利用規約は、以下で説明するように、本サービスを遂行するために必要な限定的な権利を除き、お客様の素材の権利または知的財産権を当社に付与するものではありません」
「明示の対象として、プライバシーポリシーで特定するごく一部の例外を除き、本サービスのいかなる変更にもかかわらず、当社はいかなる目的でも、お客様の指示がない限り、お客様のコンテンツを、司法当局を含めた他者と共有することはありません。当社がお客様の情報を全般的にどのように収集および使用しているかについては、当社のプライバシーポリシーにも記載されています」
 Googleに比較すればDropboxの方がはるかに安心できる。それでもクラウドの危険性からは全面的に解放されるわけではないが、それは利用者のセキュリティーに対する意識次第ということになるだろう。

 私が利用しているのはDropboxで、利用前にこの規定を読み、これなら一応安心と思ったのと、他社のサービスと比較して使いやすかった。個人的にはMSのSkydriveより使いやすいと思っている。
 いずれにしろデジタル社会は便利な社会だが、それ以前の社会にもまして注意する必要がある。「ITは便利ですね」などとのんきなことを言っているととんでもないことになる。とりわけ多くの個人情報を扱う会社は。
 過去にも何度か言ったが、「ミスは人がするもの」である。そして今も昔も「微笑みを浮かべて近づいてくる善き隣人」の顔をした人・モノには注意しなければならないのは変わりない。「微笑みを浮かべて近づいてくる」人間ほどなにかを隠し持っている、というのが私の杞憂に終わればいいが・・・。
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